正しく施工されている構造躯体は必ず根拠となる図面があり、その図面自体の根拠も正しさが要求される。
それを踏まえた上で建物には工法というものがあります。 そしてその工法に間違いがなければクレームの発生につながりません。 付け加えると工法に間違いがあると、どんなに腕のいい大工さんや、他の職人さんでも後々クレームにつながるという事です。 つまり工法に間違いがなければ施工ミスさえ気を付ければいいのです。
そして工法とは「土木・建築工事などにおける施工の技術的方法。」であっていわゆる在来とか2×4とか軽量鉄骨等の建て方の違いのみではないということです。
当たり前の話ですが、ではいい躯体とはどういう条件を備えているのでしょうか?
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500年に一度、あるかないかの地震でも倒れない家! |
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60年以上経っても耐用実績を持っている家! |
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防火シャッターのように燃えにくい構造体! |
等があげられます。
の耐震性は下の図を見てもらえれば一目瞭然です。

上段の従来の工法より下段の枠組み壁工法の方が誰が見ても丈夫ですよね。
建物を柱や梁で支えるより四辺の壁、床、天井などの六面体構造は力学的に最もバランスがよく地震や台風にもかなりの強度を持って耐えます。
さらに、 の説明をしますとこの深い意味を知っているが少ない!
経年変化とはあらゆる物が時間の経過とともに変化するということです。
建物も例外ではないのですが問題は劣化するスピードです。 建てたばかりの家はどんな工法の家であろうが強度はあるに決まっています。
しかし時間が経てばどうか? 50年60年経っても強度が落ちない躯体、これが本当に求められる躯体ではないでしょうか?
ではその為にどうすればいいのでしょうか?
それは水蒸気対策をきっちり行うことです。(当社では壁の内側に気密シートを貼ります。)
建物にとっての最大の敵は水です。
それは上からの雨、下からの湿気、そして建物内部からの水蒸気です。
この中で特に建物内からの湿気は大敵で皆さんがよく知ってる結露がこれにあたります。
結露については詳しくほかの項目でお話しするとしてこの結露が壁の中で発生するのが問題で、これが建物の耐久性と大きく関わってきます。これを壁内結露と呼びますが壁の中に入り込んだ水蒸気はそこで冷やされ水滴になります。
そして壁内の躯体に吸収され徐々に躯体の腐朽が進みます。そしていずれはもろくなり耐久性が下がるという訳です。 阪神大震災の大きな被害は建物の倒壊による圧死と聞いております。 もしこれが北米住宅のような堅牢な家なら被害者の数は少なかったでしょう。
何故ならその震災のちょうど一年前にロサンジェルスで直下型の地震がありましたが、その時の一般住宅の被害はほぼゼロだと聞いています。
神戸の震災で比較的新しい住宅の倒壊は少なく、また2×4住宅の被害もないと新聞のコラムにもありました。
先進国の住宅平均寿命の半分以下にも満たない日本の住宅事情。 我々エンドユーザーの目が厳しくならない限り良くはならないと思います。
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